コピーとしてのオブジェクト指向

「オブジェクト指向神話」神話 [Matzにっき]

最近書こうと思っていたテーマなのだが、まつもとさんが、完璧に書いているのでこちらを紹介したほうがよっぽど自分のためになると思い、言及。

内容はどれも膝を打つ文ばかりだが、あえてエントリ中のコメント欄から引用させて頂く。

オブジェクト指向」の不幸はその定義があいまいだったこともありますが、純粋な技術タームとして生まれたのに、マーケティング用語として使われてしまったことにあるように思います。「構造化プログラミング」はやや不毛なgoto論争はありましたが、そういうマーケティングに使われなかっただけマシ立ったのではないかと思います。

もうそろそろ「オブジェクト指向」というタームにマーケティング的価値はなくなったと思うので、「構造化プログラミング」程度のポジションに戻してやってもよい頃ではないでしょうか。
[Matzにっきより引用]

個人的にはここが核心。

オブジェクト指向は、そこから生まれた「実世界を抽象化する」等の優秀なコピーとアカデミックな素性と香り、正体の解らなさから随分と業界の商売に利用されてきた経緯がある。まつもとさんが書いているように、オブジェクト指向に商売的な利用価値が無いと判断した業界は、技術としての、ではなく商売としてのポスト「オブジェクト指向」をずっと探している。候補は幾つか上がってきたが、どれもオブジェクト指向程のインパクトは無い、という状況なのではないだろうか。