全てのDIxAOP入門者に

Seasar2で学ぶ DIとAOP アスペクト指向によるJava開発

発売前から日記で薦めておいて、自分では読んでいなかったのだがようやくちゃんと読めた。
表紙を見ると、いかにもSeasar2を利用した開発のノウ・ハウ本のようなイメージを持つ人がいると思うが、騙されてはいけない。4章まではSeasar2のシの字位しか登場しないのだ。1〜4章まではDIの本質、AOPの本質と、それらが現代のOOP中心、アーキテクチャ中心のシステム開発に、どのように役立つのかの解説にかなりの頁を割いており、これが素晴らしい。
DIやAOPが騒がれているが、何がメリットかが今ひとつ判らない、仕事でDIxAOPコンテナを使うことになったが、何から勉強してよいかが判らない、といった中級以上のプログラマに特にお勧めだと思う。

文中でJavaのIDEにNetBeansを採用しているのを、何故Eclipseではないのかと敬遠している人がいるようだが、これもご安心あれ。使っているIDEはこの本の本質には全く影響しない。Webアプリケーションの開発例があることもあり、何かIDEがあったほうが良いのでarton氏御用達として同IDEが登場しているが、この本は実質Javaのプリミティブな開発環境さえあれば読み進めることができるだろう。