Windows Presentation Foundationプログラミング 読書中

3章まで読み終わった。Delphiの経験がある人は、XAMLコントロールがVCLコンポーネント(コントロール)に、非常によく似ていることに気がつくことだろう。むろんWPFのがずっと進んでいるのだし、全て似ているなんて戯けたことは書くつもりは無いが、コントロールの親子関係と、その間の基本的なイベントバブルの伝搬の考え方は同じだし、コントロールの属性値や状態をマークアップシリアライズする点も同じだ(さすがにVCLXMLでは無かったが)。WPFのコアチームにはVCLの設計者でもいるのだろうか。同じような考え方のフレームワークの一部の機能を、既に90年代に実現していたDelphiはやっぱり凄かったのだな。

それにしてもやはりXAMLは手で書く物ではないな、ということ。少なくとも私は書きたくない。コードビハインド、パーシャルクラスの導入を見ると、XAMLに対応したGUIデザイナ/ビルダがあり、レイアウトも含めて今までのVisual StudioにおけるWindows Formsと同様にフォームを設計することが出来、最新の状態のXAMLが別ペインでXML、又はツリー構造で表示されているのがベストだろうか。当然XAMLもベアで編集可能であり、変更は即座にGUIデザイナに反映される。現在のMicrosoftのアプリケーションで言うと、Visual StudioとFrontPageを突き交ぜたような画面構成になるだろうか。

Visual Studioの次期バージョンであるコードネーム"orcas"は一説にはVisual Studio 2005にアドオンする形で用意される、という噂を聞いたがどうなのだろう。XAMLコントロールを完全に扱えないと意味が無いのでアドオンというのは俄には考えづらいのだけど。

追記:

コメントを頂いたが、XAMLはChuck Jazdzewski氏※の仕事だそうだ。自分の無知が恥ずかしいが、XAMLVCLの名残を見たのは単なる郷愁ではなかったようでよかった。

  • ※Chuck Jazdzewski氏とは誰?

Borlandの主要な開発言語とその統合開発環境(C++Builder, JBuilder, Delphi, Borland Pascal, and Turbo Pascal etc.)チームのチーフアーキテクト。Anders Hejlsberg氏と共に、Borland黄金期を支えたエンジニアの一人。