朝型生活はそんなに良いか

NHK首都圏放送センター [特報首都圏]の5/6放送分の「"朝型生活〟でチャンスをつかめ」を見た。この「チャンスをつかめ」ってのがこっぱずかしいんだけど。
始発に乗って書評を書いてサイドビジネスにしている男性や7:00から仕事をする事で残業を一切せず家族との時間を捻出している主婦の話等、生活時間を朝にシフトすることで有効に時間を使おうという話なんだけど既にこういう生活を始めた人って「早起きすればきっと良いことがある」とか「早起きするとビジネスチャンスが広がる」なんて目論見は無かったのだろうと思う。周りから見たらたまたまそのように見えるだけであって本人達は「自分の時間が欲しくてそうするしか無かった」とか「どうしても17:00以前に帰宅したかった」とかそうせざるを得なかっただけではないだろうか。
それを「都会の新しいライフスタイルになっていくのでしょう」等としたり顔で話すのは簡単だけど、ちょっと待って欲しい。そもそも一日の通勤時間が2時間を越える事自体が異常なのだし、毎日定時を越えても誰も帰宅しない(できない)職場ってのが異常なのだと思わないのだろうか。
私も満員電車が大嫌いで普段は始発で通勤している人間だが普通の時間に通勤/帰宅することが過度なストレスにならないのであれば普通の時間帯に通勤しているかもしれない。
朝早くするのが当たり前な仕事だったり、自然に生活が朝型になるのであればそれは健康的で素晴らしいことなのだろうけど都市圏の極端な朝型生活ってのは「歪んだ生活からの逃避」である事をまず疑わなくてはならないのではないだろうか。
ビジネスチャンスなんて人が言うほどみんなが探している訳でもないし簡単に転がっているものでもないと思うんだけどな。

追記:「歪んだ生活からの逃避」逃避って書くとどうも負のイメージが強いなぁ。前向きに書くとすれば(別に前向きじゃなくっていいんだけど)「脱却」とでもすればいいのかな? 何? あまりかわらない?