出来損ないの代償

ベータをメーカーと消費者にかぶせるGoogleの犠牲: LogitechがGoogle TVで1億ドルを失う - TechCrunch
記事はGoogle TVという出来損ないを製品化したLogtechが被った被害に関してだが、同時に出来の良いとは言えなかったHoneycombタブレットに関しても言及している。

MotorolaのXoomは、今年の初めにiPadの対抗機種として発売されたが、これもやはり、正規にロンチした製品としては最悪のデバイスだった。使いにくさの原因として、iPadよりもややかさばっていたこともあるが、主な犯人はバグだらけのHoneycomb…Androidのタブレットバージョン…だった。

私もHoneycombタブレットのASUS EeePad Tramsformer TF101という機種を期待に胸を膨らませて購入したが、最近更新されたversion 3.2.1でかなりまともになったものの、初期のソフトウェアの出来はそれは酷いものだった。特に最も使うことが予想されるであろう標準Webブラウザの酷さは通常のAndroidに比べてもあまりにも酷く、使い物にならなかったものだ。※

Google側も自覚しているのか、Honeycombは結局デバイスとして世に出たAndroidとしては初めてソースコードが公開されなかったバージョンとなった。

それでも台湾勢(Acer, ASUS)等の安価で良い製品のセールスがで好調だったこともあり、Androidタブレットは圧倒的なシェアのApple社、iPad/iPad2に対してそのシェアを30%程度にまで伸ばすことが出来た。(それでもダブルスコアで負けているが)
Strategy Analytics: Apple iOS Captures 61 Percent Share of Global Tablet Shipments in Q2 2011

ベータテストは、フリーソフトなら許されるが、消費者が実際にお金を払う製品でそれをやることは許されない。それに、未熟なソフトウェアを載せた製品を発売して傷つくのは、Googleよりもむしろハードウェアのメーカーだ。消費者が、その使いづらい製品の上に見るものは、メーカーの社名だから、その会社を悪者にする。

私はGoogleではないし、ハードウェアメーカでも無いがソフトウェア技術者の端くれであり、だからこそこの文章はぐさぐさと刺さる。

今のままではタブレットを使う仕事で「iPadを使いたい」という顧客をAndroid(Honeycomb)タブレットにしましょうと説き伏せることは私にはできない。

※真っ先にテストされているはずの本元Google+のサイトすら例外も吐かずにぼこぼことブラウザごと落ちたものだ。Webブラウザアブリがブラウズ中それもFlash等のプラグイン無しのサイトで落ちるのなんて久しぶりに見た。あと、Twitterなんて重いのと背景のレイヤのクリッピング描画が怪しいのかチカチカ点滅するわでまともにスクロールすらできなかった。