本家の意地

さすがにMicrosoft、Windows Vistaのパッケージ売りはまだだが(DSP版は予約を開始したらしい)、自家製のハードウェアであるマウスとキーボードのデバイスドライバはβがfinalとなり、各国語版がアップされていたのは昨日の日記で言及した通りだ。

Windows Vista™ Support: Keyboard software (IntelliType Pro)
Windows Vista™ Support: Mouse software (IntelliPoint)

早速インストールしてみたのだが、非常に良く仕上がっている。

・IntelliType Pro
今までは英語版βをインストールして使っていたのだが、キーボード配列が違うせいかはたまたバグなのか、マルチメディアキーがまともに機能していなかった。特に音量をキーボードから調整できないのは致命的だったのだが、finalでは完璧に治っているのを確認した。これでWindows XPと同じ使い勝手になった。


・IntelliMouse
Yamakiさんの日記で言及されているが、IntelliMouse softwareはver6.10からWindows Vistaでも拡大鏡が使えるようになっている。今回のfinalドライバで、実際にWindows Vista上で拡大鏡を使ってみて驚いたのだが、Windows XP上で使っていた拡大鏡に比べると動きが滑らかで、本当にレンズをかざしているかのようなシルキーな拡大画像なのである。(Yamakiさんの日記にあるようなちらつき等は、私の環境では発生していない。後述しているが、Aeroでの環境に依存しているようなので、ビデオカードのドライバの作りの差と思われる)
また、拡大鏡を起動するとWindows Vistaのウインドウマネジャは一旦Vista Basicモードにフォールダウンして、その後再度Vista Aeroにモードを変える。この時に何をしているかは解らないが拡大鏡がAeroモードで(アクセラレーション付きで)動作しているのは明らかであり、この辺にWindows XPよりも滑らかな理由がありそうだ。(憶測だが、GDI描画からSHADER描画へ変更されていたりしないだろうか。)

このスクリーンショットを見ると、拡大されたクリアタイプフォント(メイリオ)がサブピクセルレンダリングが施されたままで拡大描画されていることが判る。
また、以下のスクリーンショット以前に紹介したhunuaaでTV映像をVIDEO入力からキャプチャしている最中に拡大鏡をかざした所だが、オーバレイを使わないのでキャプチャ中の動画もきちんと拡大できている。(映像にガウスぼかしがかかっているのは故意)

ここ最近、以前のMicrosoftらしからぬソフトウェアの出来の悪さに文句ばかり書いてきたような気がするが、IntelliTypeとIntellimouseの対応の早さと作りの良さを見ると、少なくともハードウェア部門(デバイスドライバ部門)はMicrosoftらしさを全く失っていないように見える。