知らないことはいいことだ

最近PCの話題が多いが、これは私が興味のある事に対した時に「知らないこと」「面白そうなこと」があるかどうかに起因している。
PCに関してここ数年は仕事で使うのに最小限な情報しか追わずにきたので、自分の使う範囲のことで知らないこと、知りたいことがあまり無かった訳だが、ここに来てPCを最新にした途端、やれSSD、SATAII、AHCI、EIST、PCI-E2.0、ATX2.3と知らないことばかり。

興味があることは納得がいくまで調べないと気が済まない性格と、最近あまりプログラムを書いておらずレビューやら会議やら他人の心配ばかりしていることが多く、自分が関わる範囲のソフトウェアに対する「知らない、なにそれ!!」が無かったこともあり、日々の知りたい欲求はPC周りに集中している訳だ。

ということで、今回もPCネタ。

最近のPCのマザーボードでイーサネットポートが複数装備されているものを多く見るが、これは何の意味があるのだろうとずっと不思議に思っていた。私が今回導入したSUPERMICRO X8SAXも同様にイーサネットポートが複数装備されている。

SUPERMICRO X8SAXのIOパネル
http://www.supermicro.com/support/resources/IO/X8SAX.jpg

私が知りうる限りの昔は、このようにオンボードではなくISAやPCIの増設カードとしてだったが、イーサネットポートを複数持つ場合の用途はPCを複数のネットワークに接続する際やPCをルータとして使う場合に限られていた。
そのような(ルータとしての)用途はニッチであり、いくらネットワークアダプタのコストが下がろうが複数のイーサネットポートを複数装備する意味は無いのにどうして、と不思議に思っていたのだが、最近漸く疑問が解決した。

チーミング機能 -- インテル アドバンスド・ネットワーキング・サービス 製品サポート

チーミングとはいうが、要するに複数のネットワークアダプタを使ってのクラスタリングであり、クラスタリングと同様に
・ハードウェアの冗長化
帯域幅の増加
・負荷分散
これらが目的だ。

X8SAXではオンボードでネットワークアダプタ"Intel 82574L"を搭載しており、Intel PROSetを使えるため、ドライバタブから簡単にチーミングの設定を行える。

Intel PROSetによるチーミングはのその内部結合とアダプタの振る舞いにより
・アダプタトレランス
・アダプタロードバランシング
・静的リンクアグリゲーション
IEEE 802.3ad動的リングアグリゲーション
・スイッチフォルトトレランス
を選択できる。文字通りだが"トレランス"は冗長化、"バランシング"は平準化、"アグリゲーション"は集約化である。

実際に「アダプタトレランス」と「静的リンクアグリゲーション」で"チーム化"を行ってみたのだが、設定自体はできるものの接続が有効にならなかった。どうやらWindows Vista用のドライバはチーミングには対応していないらしい。

上手くいった場合、二つのネットワークアダプタが合成されて一つの接続だけが有効になるはずだが、それぞれの接続が有効のままになってしまっているのだ。

まあ、できたからといってサーバでは無いのだし意味は無いのだがくやしいよな。オチが無いし。