Audirvana (Plus)
朝持ち出して通勤時間にiPod経由して聴いて、仕事場では早朝の誰もいない時間にMacに接続して聴いて、帰宅時にはまたiPodに接続して聴いて、自宅ではPCに接続して聴くという獅子奮迅の活躍を見せているSONY PHA-1だが、風の噂でiTunesよりもずっと音が良いプレイヤーが、それもMac OS用で提供されているということらしいので早速試して見た。
Audirvana
audirvana - OSX Audiophile player - Google Project Hosting
Audirvana(オーディルバナかな?)は高音質を歌ったMac OS用の音楽プレイヤーだ。
その特徴は
- FLAC、WAV、AIFF、ALAC、MP3のネイティブ再生(iTunesではFLACはサポートしていない)
- サンプリング周波数の自動切替えが可能
- ソフトウェアレベルでのオーバーサンプリングに対応。
- オンメモリー再生に対応。(全ての処理は再生前に実行)
以上がオープンソースで提供されている。これだけでも凄いが。
Audirvana Plus
Audirvana Plus | The Sound of Your Dreams
更に有償版のAudirvana Plusでは上記のOSS版の特徴に加えて
- DSD(Direct Stream Digital)再生
- 内部演算の64ビット化。
- iZotope 64-bit SRC™サンプルレートコンバータ使用
- ボリューム調整に高精度のMBIT+ dithering採用。
- Max OS X Mountain Lion(10.8)サポート
これらの機能が追加される。これでレジスト料金は$49。決して高く無いだろう。※2
このAudirvana(Plus)を使って生成された精度の高いディジタル音源を聴くのが最近のUSB DACオーディオの愉しみらしい。
という訳で私も早速有償版であるAudirvana Plusを購入して試してみた。
サンプリングレートの上限も96khzと正しく認識されている。
さて、聴いてみよう。
!!!!?????!☆★○▲▽!!!!!!!?????
なんと一聴した瞬間にiTunesとの違いがはっきりと解る。
PHA-1でディジタル接続したiTunesでも充分に良い音だと思ったはずだが、再生した音はそこから更にベールを一枚剥ぎ取った感がある。これには驚いた。
ソフトウェア開発者の端くれとしては、コンピュータ上の音楽プレイヤーは楽曲のデータストリームを機器(ドライバ)に流し込むだけのはずであり、それが音が変わるなどちゃんちゃらおかしいと思っていたのだが、これが本当に違うのだ。びっくりした。
特徴を見るに恐らくはできるだけ処理の無駄を排除する工夫、楽曲のディジタルデータがなまる(型が変わる、ビット数が変わる)のを避ける工夫をとことん追求した結果、データが欠落せず元々記録されているデータを余すところ無く再生できるということなのだろう。
例えば時代は古いがLRマイク一発だけでシンプルに録音した状態の良いJazzは情報量が多く、奏者の位置や楽器の高さが音を聴いているだけで判るものだが、それを判るためにはそれなりのグレードのオーディオ機器を用意する必要があった。(高いS/N比や細かい残響音も再生できる必要がある) 今やそのレベルに達している音をMacとポータブルアンプだけでで聴くことができるのだ。
これは何か違う世界の扉が開いた感じがする。
※1: 使用できるDACに仕様上の制限がある。
※2: オープンソース版ではMac OS X 10.8 Mountain Lionでは起動しない