HTC Capacitive Stylus

iPhoneAndroidで使用されているタッチパネルは、従来から使われている抵抗膜方式ではなく、静電容量の変化を感知する方式が採用されている。

静電容量方式は触れるか触れないか程度の微妙な位置も検知できるため、タッチ操作に最適だが、指先の大きさの半分に満たないような区画をタッチする場合、どうしても誤動作する。また、静電容量方式のパネルは上に書いたように、押圧を感知する訳ではないので、従来のPDAや携帯端末で使用していたスタイラス(タッチペン)が使えない。

なので、静電容量方式に最適化されたスタイラスを購入してみた。

HTC Capacitive Stylus
実は発注してから手元に届くまで一ヶ月以上かかっている。随分と人気らしく中々入荷しなかったようだ。

スタイラスの先端には薄い円盤状に加工された透明のプラスティック部品が付いており、その円盤の中心には赤い点が何か塗料?で描かれている。どうやらこの部分をパネルが検知しているようだ。

なるほど、指先に比べてもよく検知するが、人の指先のように角度に合わせて変形しないため、円盤状の先の角度が変わると検知しなくなることもあるようだ。あと、この手のタッチパネルで非常に重要な動作として、タッチ時にバイブレーションを実行して操作側にどんな操作をしたかをフィードバックすることができるのだが、スタイラスではこのフィードバックが分かり難くなってしまう。

当然だがマルチタッチ操作はスタイラスだけでは不可能だ。

静電容量方式のタッチパネルの場合、指先で操作することを前提にした画面、UIの設計(反応矩形の大きさ、位置)をきちんとさえすればスタイラスは不要だろう。否、スタイラスが必要な画面を設計しては駄目なのだ。※


結論としては、当時は私がタッチ操作に不慣れなのもあり、必要に迫られて購入したのだが、今となっては不要なものになってしまった。残念だ。

※そういった意味ではPC用に書かれたHTMLの殆どはタッチする矩形の大きさ(高さ、幅共に)が小さく実用には耐えない。なんとか使える程度だ。