技術を盗む

この言葉は手工業における徒弟制度や師匠と弟子等の間で技術が伝承されていく様を示す言葉だ。
我々の業界は表だっての徒弟制度は無いのだが(本当はあって欲しい位だけど)技術の伝承は何も変わらない、というか手工業よりもより直為で再現性の高い伝承方法を我々は採用している。
ソースコードを公開するというのはいろいろな意図や意味があるのだと思うけど

同じ志を持つ者よ、更に良いものを作ってくれい

という意図を持って公開されているソースコードをたくさん知っている。
なんて素晴らしいんだろう。その気になれば世界中に師匠がいるのだ。
今日のL'eclat des jours(2005-04-28)で再度車輪の再発明に対して言及されているけど私が車輪の再発明を推奨するのはここにある。どうしてその車輪が世間に広く車輪として認知されるに至ったか(例えるとデファクトになったか)を本当に知るにはその車輪の作り(構造や機能や質)を実際に手にとって感じて自分も作って見ることが一番だからだ。
この職業は脳内で完結しているようで実は体で覚える感覚が多くある。「本なんか読むよりも自分で実際に組んでみな」ってのがそうでコンピュータ言語を覚えるには実際に組んで動かしてみるのが一番なのと似ている。