プロジェクト変換ウィザード
11月の中にも日本語版が発売される予定のVisualStudio2005だが旧バージョンであるVisualStudio2003で開発を行ってきた開発者にとって非常に有り難い機能がついている。
私がJavaに加えて.NET(C#)を使うようになったのはVisualStudio2005β1が利用可能になった頃だったのだが恥ずかしながらこの機能を使ったことがなく、今回偶々.NET1.1用に起こしたRS232C制御用のライブラリィを.NET2.0用に移植するために初めて使うことになった。
VisualStudio(以後VSと略す)用のソリューションファイル(拡張子.sln)はVSのバージョンに依存しており、通常はVS2003で開発したソリューションファイルをVS2005β2で開くことはできないが、それでも強制的に開くとVSは以下のウィザードを表示し、このソリューションを最新のバージョンに自動的に変換できることを表明してくれるのである。
あとはこのウィザードに従いながらダイアログを遷移していくと、最終的にはVS2005用のソリューションとプロジェクトが出来上がり変換に致命的な問題が発生しなかった場合はすぐに使用が可能となる。(この際、必要であれば旧バージョンのソリューション全体のバックアップが採取され、変換作業のログも採取される)
実際にVS2003のプロジェクトを変換してみたが、プロジェクトの再現性も高く殆ど同じ感覚で使用できるVS2005用のプロジェクトに変換されている。ただし、新たにVS2005(というか.NET2.0)で追加された新たな形式、例えばWindowsFormsのフォームを新規に生成した場合、VS2005では.NET2.0の新たな機能"PartialType"を使用してGUIデザイナで定義されたGUI生成&初期化コードとユーザ定義のコードを完全に分離してくれるのだが、変換ウィザードでVS2003で生成したフォームは変換後も一つのクラスとして定義されたままでありデザイナコードも分離されないので注意が必要だ。